新宿三丁目新聞編集長のGENTAです。
今回は普段から親交のあるダンサー?歌手?タレント?俳優?落語家?とにかく色んな肩書を持つ先輩の日出郎さんから「43周年のイベントを新宿二丁目で開催するから来てよ。」という事で日出郎さんに取材をさせていただく事になりました。わたしの世代なら誰しもが知っている日出郎さんですが、今回改めて取材という形でお話をお伺いするにあたり、知っている様で知らない日出郎さんに会えたら良いな。という想いでお話を聞かせていただきましたよ。
本日2026年2月17日(火)より毎晩18:00に3日連続で更新させていただきます。
参宮橋の窓から見えた未来
43周年おめでとうございます。って日出郎という芸名を名乗ってから43周年という事ですか?
ショーパブで働き出してから43周年という意味よ。いや。同年に先輩に名付けをしてもらうんだから日出郎としても43周年だわ。
それでは43年前から遡ってお話を伺っていきますね。
京都で育ち、大学合格とともに十八歳で上京した。参宮橋の部屋の窓から見えた高層ビル群に、まず心を奪われたという。
京都は高層ビルが建てられないでしょ?あの景色を見て、あんな高層階でアルバイトしたいって思ったのよ。東京っぽいじゃない。
その衝動から面接を受けたのが、新宿住友ビル49階に位置するニューハーフのショーパブ、ギャルソンパブだった。背が高いという理由だけで採用。未経験の18歳は楽屋に通され、当時のトップスターであり座長のラブさんに挨拶する様に言われる。そこは、豪華絢爛な衣装とメイクの世界。その只中で告げられた一言。「あんた男好きでしょ?人には嘘をつけるけど自分には嘘はつけないわよ。」
その時ね、一瞬で全部見抜かれたのよ。笑
続けてラブさんは言う。「背が高いし、あなたは踊りなさい。」その瞬間、ニューハーフ達の男役としての舞台人生。そして自分と向き合う人生が始まった。
「日出郎」という名前を与えられて
やがて舞台出演が増え、ラブさんから告げられる。「そろそろ芸名をつけなければね。」
少し前の世代は横文字の名前。同期は漢字名が多かったの。理由?分からないわよ。即決の日出郎。笑。
こうして本名の青年「ニシダ シンジ」は消え、ショーダンサー「日出郎」が誕生する。
同期にはニューハーフブームの立役者「朝川ひかる」がいた。彼女はオンエアが始まったばかりの「オールナイトフジ」に出演し、瞬く間に人気を博す。日出郎さんは、昼は大学、夜はギャルソンパブで働きながら舞台に立つ日々。その二重生活が番組内で取材され、オンエアされた。だが、大学にも実家にもショーパブ勤務は伝えていなかった・・・。
ひかるちゃんが出た事で、わたしにも声がかかったんだけど、テレビの影響力を甘く見ていた。
オレを選ぶのか?芸事を選ぶのか?
オンエア後に大問題が発生。LGBTQ+関連サークルもある大学からは今では考えられないが、ミッション系の大学だった事もあり、学生課から呼び出しがかかり厳重注意。「二度と大学の事は口にしない。」という条件で卒業は許された。父からも呼び出され告げられた言葉。「オレを選ぶのか?芸事を選ぶのか?どちらかにしろ。」
要はね。わたしは芸事を選んだのよ。
芸能人「日出郎」の誕生である。
しかし、その選択の代償は大きかった。それから35年間、父が亡くなるまで日出郎さんが会う事はなかった。
やがて、ショーパブに番組制作会社が来店し、「天才・たけしの元気が出るテレビ!!」出演が決まる。オカマで野球チームを作り更生させる。という今では考えられない様な企画。日出郎さんは真面目にバッターボックスに立つと早速ヒット!打った直後、三塁へ全力疾走する姿を見たビートたけしの一言。「なんだコイツは?日出郎っていうの?面白い。」そこから国民的番組「笑っていいとも!」などへの出演と広がる。
わたしは面白い人間ではない。
多忙を極める日々でも本人は冷静だった。
GENTAはプライベートで良く話すから分かっていると思うけど、わたしは面白い人間ではない。根からの真面目。台本があればちゃんと読むし、求められれば全力で一生懸命に応える、ただそれだけ。本当にそれだけなの。
その真面目さが時にコミカルに見えた。そして周囲の大御所芸人たちが、その真面目さを見抜き、上手く笑いに転換してくれた。
わたしも面白くしてくれたのは、周りのプロよ。わたし自身は全く面白くない。笑
それは卑下ではなく分析だった。だが同時に葛藤もあったはずだ。「面白い人」として期待される事と、本来の自分との距離。
期待とギャップはあったわよ。だって、わたしは笑わせようとしているんじゃないから。
笑いの中心にいながら、笑いの正体を冷静に見つめていた人。だからこそ後年、上岡龍太郎師匠の言葉が胸に残り続けたのだろう。「観客はなんで笑うか分かるか?面白いから笑うんじゃない。認めてる人だから笑う。」面白さではなく、存在を認められる事。日出郎が43年続いている理由はそこにあるかもしれない。
関連リンク:Hiderou日出郎(Instagram)
関連リンク:日出郎オフィシャルブログ(アメブロ)
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