新宿三丁目の一角、路面店という好立地な場所に、その昔、昭和52年に創業された「珈琲屋 吾郎」という、本格的なサイフォンコーヒーの店がありました。
ランチタイム後に一服する場所。
お客様のみならず、ランチ営業後の近隣の飲食店のスタッフが、夜営業時間までの休憩場所。
末広亭や、小劇場、映画の開始時間までの時間潰し。
KIKONAで負けたであろう方々の癒し空間。
そして、謎の商談。
新宿三丁目新聞も、取材や打ち合わせで大いに利用していましたが、オーナー吾郎さんの引退と共に、昨年2016年に惜しまれつつ閉店。
この好立地な場所は、きっと、そのうち「MARUGO」系列の店に、様変わりするものだろうと、新宿三丁目界隈を知る人達はみな、この時期、思っていたはず。笑。
その後、大方の予想を裏切り、2016年5月に、新オープンしたのは、大阪資本の東京初出店!「焼肉ホルモン龍の巣」でした。
オープンから早2年が経過しようとしている、2017年冬。
寒さになんかめげず!特に、仕事終わりの時間帯などは、店外に至るまで、入店するまでの長蛇の列。
オープン以来、未だに陰りを見せない、人気の秘密に迫ってみました。
実は新宿三丁目新聞も、オープン以来、週1~2回は利用しております。
食事も美味しい上に、関西人らしいノリも愛想も良い、佑太店長の友達の様な身近に感じる接客が気に入っております。
今回は、そんな佑太店長にお話を聞く事ができましたよ。
佑太店長
「すんません。今日はお時間いただいて。」
新宿三丁目新聞
「いや。こっちのセリフだから。笑。やっぱり佑太は大阪出身なの?」
佑太店長
「出身は和歌山なんすよ。そこから奈良生駒店、キタ梅田本館などで、アルバイトから社員を経験させてもらって、今の新宿三丁目店になります。」
新宿三丁目新聞
「関西出身なのに、東京初進出だからという事で、飛ばされたんだね。かわいそうに。笑。」
佑太店長
「笑。違いますよ!関西圏でお世話になっていた頃から、東京に進出する時は、絶対にオレに行かせてください!と転勤希望を出していたんですよ。」
新宿三丁目新聞
「縁もゆかりもない東京行きをなぜ?志願したの?」
佑太店長
「オレ自身、人生一度は、世界的な大都市東京で挑戦や勝負をしてみたい!という気持ちが大前提にあったんですけど、それよりも、関西圏でお世話になった『龍の巣』が、東京初進出する際は、これはこれで会社自体の大きな挑戦や勝負じゃないですか?このタイミングには社員として、絶対に携わりたかった。」
熱い!!!(゚Д゚)ノ
いまどき、珍しい愛社精神。
新宿三丁目新聞が、いつも来店した時に見る、佑太店長とは、違う顔を覗いた一面でした。
佑太店長
「尊敬している大好きな社長に認められたい。という気持ちが大きいかもしれません。」
新宿三丁目新聞
「それじゃあ。満を持して東京進出してきた時の話を聞かせてください。最初の集客はどうしていたの?」
佑太店長
「お客様はもちろん、ご近所のお店の方々も誰も知らなかったので、各店、挨拶回りに伺いました!
一店舗につき、二回は顔出して挨拶した様な覚えがあります。」
新宿三丁目新聞
「その頃の努力が報われているんだね。」
佑太店長
「最初は東京の人は冷たい。なんて関西のスタッフに言われていましたが、新宿三丁目のほとんどの方々が『応援するからがんばって!』と励まされました。」
新宿三丁目新聞
「うん。うん。新宿三丁目の人って意地悪な人いないよね。不思議と。」
佑太店長
「それから、グランドオープン前に、ご近所のお店の方々に『龍の巣』の味を知っていただくために、プレオープンとしてご招待させていただきました。」
新宿三丁目新聞
「そうだ!そうだ!その当時、新宿三丁目界隈で飲んでると、どこも『龍の巣』の話していたよ。『あそこの新しい店美味いよ!』って噂になってたなぁ。」
佑太店長
「確かに手ごたえは感じました。今でもご近所付き合いは大事にしたいと思っています。」
新宿三丁目新聞
「グランドオープンを迎え、1年7ヶ月が経ちましたが、現在、店内に入ると、まず目に入るのが、大量の名刺!」
佑太店長
「ありがとうございます。お客様が貼ってくれます。」
佑太店長
「『龍の巣』各店の中で、この新宿三丁目店が一番新しい店ではありますが、ココまで早々に名刺で埋めつくされた店は、はじめてだと思います!」
新宿三丁目新聞
「スゴいじゃん!各店、店内にお客様が名刺を貼るのは、『龍の巣』文化なんだ。」
佑太店長
「そうですね!未だに全店舗通しても、名刺の量は一番だと思います。」
新宿三丁目新聞
「他店と違い、なぜ?名刺の量が多いと感じてる?」
佑太店長
「ん~っ。他店が『できていない!』と言っているわけではありませんが、特にひとりでご来店のお客様には積極的に、スタッフが話しかける様にしています。」
新宿三丁目新聞
「確かに!!!最初はスタッフが関西特有のノリかと思っていたけど、それも企業努力なんだね。」
佑太店長
「そこまでの努力じゃないんですけど、ひとりでも食べに飲みに来やすい店を目指しているんですよ。」
新宿三丁目新聞
「1対1だと、お互い深い話にもなりそうだもんね。」
佑太店長
「そうですね。だから自己紹介代わりに名刺を貼ってくれる方が多くなるのかもしれません。
もちろんお邪魔になりそうなカップルなどには、話しかけたりしませんよぉ。笑。」
未だにご近所付き合いも大事にしつつ、お客様に対しても雰囲気や空気を察した接客業!もはや水商売なのだ!笑。
流石!縁もゆかりもない東京行きを志願しただけあって・・・。
佑太店長。
気合入っています。
新宿三丁目新聞
「人気店の秘訣ですが、接客面の他にはありますか?」
佑太店長
「これらのお肉に関しては名産にこだわりがない事がこだわりというか。」
新宿三丁目新聞
「そうなのぉ?うまそう!!!」
佑太店長
「コレなんかは、山形牛を卸していますが、季節によって、良いものを安く仕入れる事により、お客様にも安価でご提供し続けられるので、名産にはこだわりがないんです。」
新宿三丁目新聞
「なるほどぉ。」
新宿三丁目新聞
「本当だぁ!各地のブランド牛の名が!!!」
佑太店長
「当店の名物、各種ホルモンも、かすうどんの要である、牛の小腸も大量に卸しています。」
新宿三丁目新聞
「そう!そう!東京の友達に『かすうどん』食べに行こう!と言っても、当時は『あげ玉』が入っている『たぬきうどん』ではないか?と言われ、よく『あぶらかす』について、説明したもんだ。」
佑太店長
「ご苦労様です。笑。『あぶらかす』は、ご存知の通り、牛の小腸を素揚げする事により、半分くらいの大きさまで縮小します。100キロ素揚げしたら、50キロまで縮小します。」
新宿三丁目新聞
「そんなに縮小するんだ。ぶっちゃけ、めっちゃ油吸っててカロリー高そうだよね。笑。」
佑太店長
「本当に言えないのが残念なんですが、素揚げする方法に企業秘密があり、余分な脂質をカットできているんですよ。」
新宿三丁目新聞
「マジか。(;’∀’)」
佑太店長
「大阪府羽曳野市に、あぶらかす製造販売、食肉製造加工卸のグループ会社があります。以前、テレビ取材をされたんですが、素揚げシーンだけは撮影NGでした。」
新宿三丁目新聞
「あぶらかすの製造販売のグループ会社に『あぶらかす』をカットしてもらってから卸してもらえばいいのに、どうして、祐太は、いつも縮小したとは言っても大量な『あぶらかす』を包丁でカットしてるの?」
佑太店長
「見てますね。笑。仕入れてから店でカットして使用した方が、風味や食感がいいんですよ!」
ご近所付き合い、お客様と・・・。
新天地における、ゼロからはじめる人と人のつながりを大事にしつつ、こだわりぬいた良いものを安く提供し続ける事。
これが、オープン以来、未だに陰りを見せない、人気の秘密か。
新宿三丁目新聞
「お店の事ばかりを考えている様に思えるケド、佑太は趣味とかあるの?休みの日は何をしてるの?」
佑太店長
「良く何を楽しみに生きてるの?とか聞かれるんですよ。笑。服好きなので、休みの日は代官山なんかに買い物に行きますよ。」
新宿三丁目新聞
「いつも店長として、しっかりした印象があったから、ようやく27歳独身男性らしい顔を見たよ。笑。」
佑太店長
「ただ、買い物していても、何を買おうか悩んでいても、いつの間にか、頭の中は店の事で悩んでいるんですよ。笑。
例えば、ショップの店員と楽しく話をしていても、うちのスタッフと比較してしまうんです。泣。
うちのスタッフはコミュニケーションを取るのが下手?もっと自分を出してきていいのに?なんでだろ?どうしてだろ?と。」
新宿三丁目新聞
「今は店の事で精一杯な時期なんだね。若いんだし、そんな仕事に集中できる時期があるのも幸せだよね。」
佑太店長
「確かに!店の事考えている時間が一番楽しいかもしれません!」
新宿三丁目新聞
「そんな愛社精神たっぷりな店長!これが、オープン以来、未だに陰りを見せない、人気の秘密は分かりました。
それでは、これから先も人気店でい続けるための、策はありますか?」
佑太店長
「先日、メニューを少し変えた事で、慣れ親しんでいただいたお客様へ対しても、別のアプローチができたと思っています。
また、現時点では、新宿三丁目店の方針を、全スタッフが共有し確固たるものにしたいと思っていて、それができて、はじめて、東京二店舗目を出店できるものだと思っています!」
新宿三丁目新聞
「二店舗目!!!マジぃ?(◎_◎;)」
佑太店長
「あっ!!!いや。いや。何か決まっているわけではないんです。あくまで、オレひとりの展望です!」
新宿三丁目新聞
「祐太なら早々に叶えそうですよ。その時はまた、取材させてね。」
佑太店長
「いえ。いえ。とんでもないです。お客様には飽きられる事がない様に、進化できる様、まだ。まだ。がんばります!」
新宿三丁目新聞。再刊したにも関わらず、取材先が、新宿御苑前、歌舞伎町と、新宿三丁目から少し離れた地域でしたが、今回は流石に、新宿三丁目の熱い人気店をご紹介させていただきました。
ご存じではない方は、ぜひ!この機会に、遊びに行ってみてください。
きっと、ひとりで行っても「心地よい店作りをしているな。」と体感していただけるはずですよ。
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店名 龍の巣 新宿三丁目店
住所 〒160-0022 東京都 新宿区 新宿3−9−3
電話 03-6273-0429
営業 17:00~32:00
定休 なし
地図
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