【後編】和でも中華でもない、順番まで計算された一膳と境界線のない一杯

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節丸を「食べる」という体験

プラチナセットは、まずは卵から始まる。夢王の濃厚さを、順番通りに味わう設計だ。

節丸の料理は、見た目の派手さよりも、食べる過程に重きが置かれている。それを最も強く感じたのが、看板メニューの「プラチナセット」だった。

卵から始まる定食体験

まずは卵。兵庫県姫路市の「夢王」を割り、白身と黄身を分ける。

白身だけを白米に回しかけ、米粒一つひとつをコーティングするように混ぜる。その上に黄身をそっと乗せ、混ぜ合わせ、最初は塩だけでいただく。黄身は驚くほど濃厚で、トリュフ塩がそのコクを静かに引き立てる。気づけば、卵かけご飯というより、一品料理として成立している感覚だ。

鰹節で完成する「味変」

途中から、店の象徴でもある削りたてのかつお節を大胆にかける。一気に香りが立ち、同じ白米がまったく違う表情を見せる。

削りたてのかつお節をかける事で、同じ白米がまったく違う表情を見せる。

京都の浅漬け、青森のねぶた漬けといった小鉢を挟みながら食べ進めると、白米が自然と進み、気づけば器は空になっていた。満腹というより、「整った」という感覚が残る。

出汁を麺に落とし込むということ

かつお出汁とトリュフ塩が重なり、麺が甘く感じる。節丸の思想を、最も端的に表す一杯。

続いていただいたのが、「芳醇トリュフだしチャーシュー塩そば」。こだわりの麺と良質な出汁、そこにトリュフ塩の効いたスープが合わさることで、麺が甘く感じる。ツルツルと喉を通り、こちらもあっという間に完食してしまった。

チャーシューは、そのまま食べるとワインが欲しくなるほど生ハムのような印象だが、スープに入れると表情が変わり、麺との絡みが際立つ。

和でも中華でもない、その先

中華麺にかつお出汁。そこにトリュフ塩が重なることで、洋食の麺を食べているようにも感じる瞬間がある。不思議だが、無理はない。節丸は、ジャンルを越えようとしているわけではない。ただ、かつお節と出汁を真ん中に置いた結果、自然と境界線が消えているだけだ。

ここは、流行を追う店ではない。人と素材のつながりを信じ、その延長線上に料理がある店だ。新宿三丁目の地下で、静かに、しかし確かに存在感を放つ節丸。この店はきっと、時間をかけて、食べる人の記憶に残っていく。

カウンター飲み屋としての活用術

そう!時間をかけると言えば、節丸さんでは、お酒もいただけます!「プラチナセット」の一膳にて提供される珠玉のお惣菜たちがお酒のアテとしても安価でご提供されています。お席がカウンターのみというお店の回転率を勝手に考慮した場合、あまり長居するのもどうかな?と心配するあまり、飲み屋としての利用のお勧めはココでは控えるものの、一日を通して比較的席が空いているランチタイム後のいわゆるアイドルタイム。この時間は一杯ヤルのにの時間帯です(笑)お酒のメニューは実際にお店でご確認ください。全国各地のこだわり抜いた食材に引けを取らぬこだわり様です。中西さん!全体にお酒お好きですよね?(笑)

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